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XCOM:Enemy Unknownでこれからエイリアンと戦う新米司令官へのアドバイス

2年ほど前にセール購入したもののすぐに挫折し、もはや崩しきることが困難になった積みゲータワー(電子版)の肥やしとなっていた『XCOM:Enemy Unknown』。続編発売の報を聞き難易度ノーマルを大急ぎでクリアしたため、自分用の覚書も兼ねて「これらに気を付けていればだいたいなんとかなる」という、難易度ノーマルの基地運営における初心者から初心者へのアドバイスのようなものを残しておきます。
正直な話困ったらwikiを見れば済む話なんですが、どの情報が初心者に必要なのかを初心者が判別するのは難しいので、基本的な知識はあるものの挫折した司令官向けに必要最低限の情報をまとめてちょっとした安心感を与えるのがこの記事の目的です。さっと読んでさっと遊んで適度に死んでコントローラを床に叩きつけてほしいわけです。
僕自身ノーマルをクリアしただけのひよっこであること、あくまで「Enemy Unknown」の難易度ノーマルを基準にしていることは予めご了承ください。


司令官に求められる仕事を把握する

プレイヤーは国際秘密機関「XCOM」の司令官としてエイリアンの侵略を退け地球を守ります。
そのために司令官がこなすべき仕事は戦闘指揮だけに留まらず、資金や各資材の管理、基地の拡張/施設建設、研究プロジェクトの決定、エイリアンの侵略活動及びUFOの探査/応戦、兵士の装備選択や育成、プロジェクト参加国への監視衛星の配備や各国からのリクエストへの対応など多岐に渡ります。
多くのプレイヤーが挫折する原因はおそらくこの膨大なタスクをこなす優先順位や定石がわからないからで、これを1ゲーム内のトライアンドエラーで身に付けてゲームクリアに辿り着くのは難しく、何度もデータを作り直して足りない知識を埋めて行くには本作の1ゲームは少々重たいのです(もちろんデベロッパーであるFiraxisはそれを推奨しているのでしょうが)。

とはいえ全てのタスクが同時に降ってくるわけではなく、優先順位と効率だけ気にしていればエイリアンどもの理不尽な侵略に敗れる事はめったに、……あんまり、ないと思います。
序盤を乗り切れば安定しやすいゲームなので、最初の数ヶ月に何をすると安定しやすいかをざっくり書いてみます。

最序盤から目を向けるべき要素

チュートリアルの有無

本作のチュートリアルはプロローグシナリオの役目も兼ねているので初回プレイではONにすることをおすすめしたいのですが、研究や建設などストラテジーレイヤーでの序盤の行動を制限されて好きに遊ぶことができないのである程度シナリオとルールを把握したら次回のデータでは外してしまうのが良いでしょう。

施設建設

衛星アップリンクと発電施設の最終的な配置をこの時点でおおまかに決めておくべきです。
発電施設は状況によって、アップリンクはゲーム全体を通して解体→立て直しによる移動をする余裕がありません。
発電施設で見ておくべきは蒸気マスです。このマスにのみ建設できる「火力発電所」という施設があり、これがひとつあるだけで序盤の組み立ても楽になってくるはずです。
最終的には上位互換となる施設の建設が可能になるため、この火力発電所と上位施設2つの隣接、計3マスでだいたい施設全域の電力をカバーできます。
衛星アップリンクの上位互換施設を建設することが比較的容易な低難度ではマスもわりと余るので、この2系統の施設に気を払っていればあまり施設建設を恐れる必要はありません。

資金と衛星

XCOMは最初の二ヶ月が最もキツいと言われる要因のひとつが資金のやりくりです。
まだこちらの装備も整っていない内にエイリアンが容赦なく人間を拉致するおかげで各国のパニックレベルがぐんぐん上昇していくため、プロジェクト離脱防止の切り札となる衛星はとにかく早い内から確保しておきたいのですが、衛星の作製には20日を要します
パニックレベルが最大である5に達した国のプロジェクト離脱判定が行われるのは月末のため、パニックレベル5に達してから衛星の用意を指示しても間に合わない場合があります。
衛星を打ち上げれば即座にその国のパニックレベルが2減少するのでできるならば衛星は月末までに持っておきたいところ… そのため、必然的に資金はアップリンクと衛星の代金を引いた余剰分でやりくりする事が多くなってきます。

技術者と研究者

あまり注目する事のないこれらの数字ですが、技術者は各施設やアイテム作製の条件になっていて序盤の組み立てにも響いてくるので早い内にワークショップや拉致ミッションで人数を確保して置くと楽になります。
拡張版の「Enemy Within」でない限り研究所は建てなくともうまく回るのであまり気にしなくて良いでしょう。
3月序盤に発生する拉致ミッションで200の資金を取るか4人の技術者を取るか、というのが司令官に迫る最初の決断になるかと思います。

「優先」表示の意味

研究や施設建設の項目に「優先」と表示されるものがありますが、これはシナリオの進行に必要な項目であることを示す表示で、これを即座に行わなければ大変なことになる、なんてことはありません。
シナリオが進むと多くの場合敵戦力が強化されるので自分の戦力やリソースに合わせて適宜に進めるといいでしょう。この記事は急がないとゲームオーバーになるものだと思い込んで後になってから泣きを見た司令官が書いています。

その他諸々

  • 低難度ボーナスとして最初から建っている士官学校では出撃できる部隊の人数を増やせる。戦力の強化はもちろん新人育成のためにも余裕が出来次第拡張したい。
  • 戦闘終了の報酬として手に入るアイテムのうち、緑色の文字で「研究価値が無い」と表示されるものはゲーム中で使用する機会のないリソースのため、手に入り次第売り払って構わないということを覚えておく。
  • エイリアンの死体はアイテムの作製に死体が要求されるいくつかの種を除いて、解剖が終わった後は使う機会がない。資金が足りなくなった際はある程度の数を残して売っても構わない。
  • 戦闘パートでの被弾が多く兵がどんどん死んでしまう場合、解禁され次第「カラパスアーマー」の開発に注力すると安定しやすい。

中盤から意識しておくべき要素

迎撃機

序盤を抜けた辺りでUFOとの戦闘も増えてくるはずです。序盤ではほとんど強化の必要に迫られないため、これの強化をすっかり忘れて中盤のUFOを逃し衛星を損失、状況のコントロールを一気に失うケースが多いです。(僕は1敗しました)
資金に余裕が出てきたタイミングで各大陸に2機のレイヴンを配置できればひとまずは安心ですが、アバランチミサイルでは火力命中ともに心許ないので装備「フェニックスキャノン」の用意を急ぎましょう。
不安ならばこれに加えて各サポートアイテムでカバー。迎撃機に関してはもう一山あるのですがここまで整えることが出来ればあとの展開は司令官の采配次第でどうにかなるはずです。

新兵の育成

基地運営というよりは戦闘パートに食い込む話になってくるのですが、スタメンの兵が育ってきたからといって新人の育成を怠ると死傷者が出たタイミングで一気に劣勢に追い込まれる場合があります。
士官学校で増やした出撃枠に2人目のヘビーやアサルトを入れると部隊の安定度はぐっと増しますが、その枠を「新人育成枠」として使うのも十二分に有効です。
立て続けの出撃で治療が間に合わない場合にカバーできる人員は必要ですし、また同じ兵種でもミッションによって活躍しやすいビルドは異なります。
加えてシナリオの進行により解禁されるとある要素により窓際族を戦線に放り込まなくてはいけなくなるケースもあるため、敵部隊の規模と自分の兵力を比較して少しでも余裕があるならば新人にも戦場の土を踏ませましょう。
なまじ部隊指揮が上手く行って怪我人が出ないまま部隊の戦力が安定したばかりに、うっかり新人育成を忘れて後半になってから詰むことのないように気をつけましょう。(僕は1敗しました)

各リソースの管理

中盤まで生き残った司令官ならばもう自然と身についているかもしれませんが、序盤では資金以外ほぼ枯渇することの無かった資材類の調達に難が出てくることがあります。 エレリウムや合金はUFOへの対応である程度安定した供給が見込めますが、武器のパーツはヘビーのロケットや各兵士のグレネードをダメージソースにしているとなかなか貯まりません。
人の生き死によりもとにかく研究がしたいバーレンおばさんの言うことを真に受けて爆発物を控え大事な兵を死なせる(経験談)のもバカらしいですが、やはりある程度は意識して銃器類で倒しておくと安定します。


中盤を抜けるころにはもう基地の拡張や運用についてわからない事はほとんどなくなっていると思います。
ノーマル以上の高難度や拡張版「Enemy Within」では基地運営も簡単には行きませんが、とにかく基本的な知識さえ覚えてしまえば右も左もわからず理不尽に死ぬということは無いでしょう。
まあ「わからなくて死ぬ」が「難しくて死ぬ」に変わるだけなんですが、ゲームを攻略するにあたって納得と反省は大事なんです。
2016年2月現在タイミングよくセールで安くなっているので、続編の予習にさくっとクリアしたい新規のプレイヤーやかつていくつかの地球を見捨てた司令官によるリベンジの足がかりになれば幸いです。